クライアント重要商品の販売戦略の変化に素早く対応し、調査・分析から全体設計まで共に同じゴールへ向けて道筋を定め、一体となって進行したカタログ制作プロジェクト
BtoCをターゲットにした商品の「今までにない効果的なアプローチ方法」について相談を受け、ブックマークでは情報整理から全体設計、キャッチコピーの提案を含め、アートディレクション、デザインを担当しました。ここでは、未確定要素が多い中でのキックオフからスタートし、お客様と伴走することで着実に次のステップへすすみ、課題解決へと導いたストーリーをお届けします。
[designers]
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新しい試みに参加できること、それは自分たちの経験の枠を広げるチャンスと捉えて勇躍
H.Ozawa: 最初に相談を受けたときは、BtoCをターゲットにした、事業部では初となる印刷物をつくることと、掲載希望商品、おおよその納期が決まっていただけで、あとは大まかなページ概要くらいしか見えていない状態でした。
H.Takihama: 2人でオリエン資料を読みつつ、さて何から手をつけていこうかと話し合いましたね。
H.Ozawa: そうでしたね。私は今回のお客さまの行動のスタート地点である「SNSで重要商品への投稿コメントが増えている」この部分から、自分たちで調べられる範囲で実際のSNS上のコメントを自分の目で見て確かめ、それらを集めて事実関係を確認し、お客さまと情報を共有することが大事であると考えました。
オリエン資料を確認した上で、事実関係を確認し、お客様と情報を共有するため、取り急ぎ手書きで資料を作成
H.Takihama: この時点で「何を作りたい」「こう作りたい」「これが欲しい」など、デザインを進行する中で必要となる要素が全く見えていなかったので最初は戸惑いましたが、プロジェクトが進むにつれ、新しい事に挑戦することの面白さを実感したのを覚えています。
相談内容に深く丁寧に耳を傾けることで、そこに隠れているお客さまの真の課題を見つけ出す
H.Ozawa: 限られた期間の中で、集められる限りのSNS情報をExcelへ落とし込み、投稿画像や気になるコメントなどをかたっぱしから集めて、カテゴライズした上で、いくつかの集団に分けていきました。
H.Takihama: ポジティブなコメントはもちろんのこと、商品の満足度やコスパについてのネガティブなコメントなど、調べると色々出てきましたね。
H.Ozawa: 確かに様々なコメントがありましたが、その情報があったからこそお客さまとしっかり意見交換をすることができたし、これまで気がつかなかった課題や重要部分を認識することができました。その結果、目的や目標が定まり、制作すべき誌面や伝えたいメッセージに迷いがなくなったのだと思います。
H.Takihama: お客さまとリアルタイムかつ同じ時間軸で理解し納得しながら進めることができ、また多くのご意見をいただけたことは貴重ですし、アートディレクターとして、この段階からプロジェクトに関わることの重要性をあらためて実感することができました。
スピード感をもって仮説を立てた内容を、次のステップへと進める
H.Takihama: お客さまからの基本ページネーションを背骨としつつ、私たちで全体の構成案を作って提案するまで、スピード感をもって進めることができましたね。
H.Ozawa: お客さまと密にコミュニケーションを取ることにより、やるべきことが頭の中にしっかりイメージできた、これがよかったのだと思います。
ユーザーにどう見られ、どう思われたいのか?そのためには、この商品のメッセージやレイアウトはどうあるべきか。お客さまだけでなく、ユーザーの立場にも立ち、市場の流れを意識して進めると、おのずとイメージが固まりました。
H.Takihama: 私はこの段階では商品画像などの一部の情報を整理するにとどまりましたが、それでもなかなか大変でしたね。
提案した全体の構成案
プロとして迅速かつ緻密なデザインワークで、ベストなカタチをめざす
H.Ozawa: 打ち合せ時、全体像のイメージラフで確認した際に、制作物の完成形をお客さまと共有できたと感じました。ここまでくればあとは、どう見せれば目的に叶うかといったデザイン制作領域です。ここから先は、デザイナーの活躍を支える側にまわりました。お客さま含め、迷う要素が少なくなれば、プロとして迅速かつ確実に、かつ丁寧な仕事を進めるだけですからね。
H.Takihama: 作業レベルでのお客さまの希望や要望に応えるのはもちろんのこと、この段階でも必要に応じてしっかりコミュニケーションを取ることも、進行する上でとても大事ですよね。
相互理解をもって進める仕事は、より高い品質と納得を得られる
H.Ozawa: 今回の仕事を通じて、お客さまからは「ブックマークは早い段階から相談でき、課題解決のための道筋を一緒につくっていける会社だ」と感じてもらえたと自負しています。
H.Takihama: そうですね。ありがたいことに、実際にその後も同じ性質のお仕事の話をいただいています。
H.Ozawa: 何よりも、こういった初期段階からお客さまと一緒になって作り上げる、それ自体が私は楽しいって思うんですよね。その「楽しむ」気持ちを大切にしつつ、これからも挑戦し続けたいですね。
H.Takihama: 何もないところからの情報整理は骨が折れる作業ではありますが…(笑)。難しい仕事ほどチャレンジ部分があって、いろんな発見が楽しいという見方もできますね!
─ F I N ─